振り向けば、キス。
校庭中心にいる自分たちに向かって、ぞろぞろとこの学校の人間が向かってくる。

生徒、教職員。

この規則正しい箱の中に、どれ程の数の人間がいて、一体何に操られているのか。


氷沙の背をぞくりと悪寒が襲う。

とても、嫌な感じがする。
それ以外に説明のしようのない、この感じは。

氷沙の予知の、月読みの血が、これから襲いくる物語の始まりを知らせていたのかもしれなかった。
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