振り向けば、キス。
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「……やっ、やっと、一段落かいな……」
桜は小一時間ほど緊張しっぱなしだった肩から、やっと力を抜くことが出来た。
思わずその場にへたり込む。こんな激しい戦闘、天野が治安を維持している京都にいたら、小さないざこざこそ多発するものの、めったに発生しない。
――いったい、何があったんや。あの、東の赤い光はきっと関係してるんやろな。
「――はぁ、桜ちゃん、すごいなぁ。やっぱり桜ちゃんと桃ちゃんと姉さまと楓兄さまは強いんやなぁ」
「あほ。柚もあと5年もしたらこんなんになっとるよ」
桜の隣で同じく柚が板の間に座り込んでいる。もう少し、力を抜いたら床に寝転びそうな勢いだ。
柚はこんな戦闘自体がほぼ初体験だろう。興奮気味の赤い顔を桜は軽くつまんだ。