振り向けば、キス。
「とにかく、はよ行くで」
桜が、天野の家紋の描かれた札を何枚か投げつける。それに当てられて、自分たちの周りを取り囲んでいた悪鬼が少し減る。
その隙に、と言わんばかりに二人は頂上目指して走り出した。
が、すぐに悪鬼が取り囲み始める。
「俺が、後からフォローしちゃるから、楓は突っ走り」
「――わかった。頼んだで」
桜の力強い言葉を信じ、楓は自分に向かって飛び掛ってくる悪鬼たちめがけて走り出した。
楓の鼻先を掠めそうになったとき、それはぱんと音がして立ち消えた。
後から桜がガードしてくれたおかげだろう。
桜が、天野の家紋の描かれた札を何枚か投げつける。それに当てられて、自分たちの周りを取り囲んでいた悪鬼が少し減る。
その隙に、と言わんばかりに二人は頂上目指して走り出した。
が、すぐに悪鬼が取り囲み始める。
「俺が、後からフォローしちゃるから、楓は突っ走り」
「――わかった。頼んだで」
桜の力強い言葉を信じ、楓は自分に向かって飛び掛ってくる悪鬼たちめがけて走り出した。
楓の鼻先を掠めそうになったとき、それはぱんと音がして立ち消えた。
後から桜がガードしてくれたおかげだろう。