振り向けば、キス。

――おかしい。


細い楓の身体から、神々しいまでの金色が溢れている。


そんな、オーラは知らない。


年下の従兄弟の本質を表したかのようないつものオーラは、しなやかで、揺るぎない強さを持ちながらも、どこか不安定で、だからこそ惹かれる。あれじゃない。


――――あれは、


「抑えろ、楓!お前壊れてまうぞ!」

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