振り向けば、キス。

男も自身のうちに意識を集中させる。何十年、何百年、自分の中に溜まり、渦をまき続けていたそれは、もはや男にさえも御しきれないほどの威力を持つようになってしまった。



「――ああ、今終わらせてやろう」


洗練な力が、白く、光った。






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