振り向けば、キス。
③だって、きみを守りたいから
「!――楓、どうしたの!?なっちゃんどうしてこんな怪我……っ」
玄関の扉が開いた音を聞いて、出迎えに来た氷沙が見たのは、何とはなしに不機嫌そうな楓の姿と、その背に負われてぐったりしている、双子の弟の姿だった。
「あとで説明したるから、とりあえず波樹寝かせるん手伝って。こいつの布団用意したってくれる?
――図体ばっかりでっかくなりよって重いわ、ほんまに」
「わ、わかった!」
どうして、なにがあったの?頭の中は疑問符でいっぱいだったけれど、楓が説明してくれると言うのなら、きっと大丈夫だ。
氷沙の中で楓は絶対的な存在だったから、混乱した思考の中でも、安心することが、このときは出来た。
――きっと、たいしたことじゃ、ないよね。
玄関の扉が開いた音を聞いて、出迎えに来た氷沙が見たのは、何とはなしに不機嫌そうな楓の姿と、その背に負われてぐったりしている、双子の弟の姿だった。
「あとで説明したるから、とりあえず波樹寝かせるん手伝って。こいつの布団用意したってくれる?
――図体ばっかりでっかくなりよって重いわ、ほんまに」
「わ、わかった!」
どうして、なにがあったの?頭の中は疑問符でいっぱいだったけれど、楓が説明してくれると言うのなら、きっと大丈夫だ。
氷沙の中で楓は絶対的な存在だったから、混乱した思考の中でも、安心することが、このときは出来た。
――きっと、たいしたことじゃ、ないよね。