私を愛憎の檻から連れ出してくれたのはこの地区を束ねる暴走族の総長様でした

「あれ？海斗珍しいね、こんな時間に学校行くなんて。

今日はバスケ部の朝練無かったの？」




「そう。顧問がさ、お腹壊したみたいで。
おかげて久しぶりにゆっくり支度できたよ」



そう言いながら笑うこの人は大波海斗（おおなみかいと）一応私の幼馴染だ。



「よかったね。海斗高校でバスケ部入ってから忙しそうだったもんね」




「そうなんだよ〜顧問がメチャクチャ厳しくなって！あー中学の時の顧問は優しかったのによー」



「龍王寺先生だっけ？名前からして厳しそうだもんね…」



「その分実力は確かなんだけどな〜」



「ふ〜ん…あ、学校ついた」



「じゃー頑張れよ？愛莉"おじょーさま"」



「バイバイ、海斗"くん"」