桜ヶ丘学園、生徒会執行部へようこそ!〜生徒会メンバーから、なぜか溺愛されちゃってます!〜





「残念だけど、学園のルールを変えることはできないよ」

「……」


けれど、頭上から降ってきたのは無慈悲な言葉だった。

涙が溢れ出てきそうになるのをグッと堪えた。



「部活として成立するのは部員が三人以上いることがルール。だから部費も、部室も、もう渡すことはできない」


袴田先輩の淡々とした言葉が余計に、私の心を抉っていく。

……分かってるよ、そんなこと。

全部、廃部通知書に書いてあったもん。

そんなことが聞きたくて、こんなところまで先輩のあとを追ってきたわけじゃないのに。




「……っ」

目の前の視界が、涙のせいで揺れ動いていく。

もうどうすることもできないんだって、諦めかけていた。




< 19 / 24 >

この作品をシェア

pagetop