桜ヶ丘学園、生徒会執行部へようこそ!〜生徒会メンバーから、なぜか溺愛されちゃってます!〜





「──でも、杏子がおもしろいことをしてくれたから、一つだけ解決策を教えてあげる」

「解決、策?」

「杏子、生徒会に入りなよ」

「なっ、えぇ!?」

「そしたら廃部の件、考えてあげる」



袴田先輩からの、想像もしていなかった解決策。

「(今、先輩……なんて言った?)」



私が、生徒会に……?

どうやって入れるのか、なにが基準選ばれるのか、一切明かされていないというあの生徒会のメンバーになるってこと?



「な、なな、なんで私が生徒会に!?」

驚きのあまり、声がひっくり返ってしまう。

そんなことに恥ずかしがる余裕もないまま、大きく目を見開いて私は先輩を凝視した。



「それが杏子がマンガ研究部を救う、唯一の手段だよ」

「で、でもさっきルールは変えられないって!」

「もちろんルールは変えない。今のままだとマンガ研究部は廃部だよ」

「じゃあ、いったいどうやって……」

「それは、杏子が生徒会のメンバーになったら教えてあげる」



いつ見ても変わらない、涼しい顔をしてニッコリとほほえむ袴田先輩。

そんな先輩を見て、私はタラリと冷や汗が頬を伝っていく。




< 20 / 24 >

この作品をシェア

pagetop