桜ヶ丘学園、生徒会執行部へようこそ!〜生徒会メンバーから、なぜか溺愛されちゃってます!〜




昨日の放課後、山下先輩は『ごめんけどあたし、料理部に入るからマン研やめるね!』と言いにやってきた。

だけどまさか、本当に辞めてしまったなんて……。



この通知書にも、廃部の理由は『部員が三人に満たないため』と書かれてある。

山下先輩が辞めてしまったから、今のマンガ研究部にはもう、私と田辺くんしか残っていないんだ。





「なにか、いい解決方法はないかな?」


このまま黙って廃部になるのを待つだけなんて、絶対にイヤ。

バスケ部やテニス部と違って、マンガ研究部は人気がある部活じゃないけど。

それでも、私にとってとても大切な居場所だから。




「うーん。でも、廃部の決定を出したのは生徒会だからね」

「……生徒会?」

「この学園で、生徒会の決定は“絶対”だからね。もう受け入れるしか……」

「そうだ!だったら生徒会長に直接言いに行けばいいんだ!廃部を取り消してくださいって!」

「……!?」


『廃部通知書』の一番下には、【生徒会会長 袴田壱架】と名前が書かれてある。

この生徒会長に言えば、なんとかしてもらえるかもしれない。





< 3 / 24 >

この作品をシェア

pagetop