【改定版】豚小屋

【第17話】

その日の夕方５時頃であった。

ところ変わって、ゆういちろうの姉夫婦が暮らしている家の庭にて…

「おばちゃん、おネギ摘んできたよ。」
「ありがとう…しゅうさくはお手伝いできるようになったのでえらくなったわね。」
「うん。」

しゅうさくは、四角の鉢植えにうえられている長ネギを摘んだ後、台所で晩ごはんのしたくをしているゆういちろうの姉のもとへ持っていった。

その後、居間でよしえと一緒に晩ごはんのしたくをした。

それから数分後であった。

晩ごはんの支度を終えたよしえは、義姉と話をした。

ゆういちろうの姉は、ゆういちろうと連絡がとだえたので不安になった。

義兄も、いらだちをつのらせた。

よしえは、移った場所を間違えたと思うようになった。

ゆういちろうの姉は、不安げな声でよしえに言うた。

「よしえさん…」
「義姉《おねえ》さま。」
「ゆういちろうとは連絡がとれないの？」
「えっ？連絡？」
「もしかしたらと思うけど、ゆういちろうは…うちへ帰ることが苦痛になったのではないかと…思うけど…」
「そのような話はゼンゼン聞いていません!!」
「そう…だったらいいけど…」
「義姉《おねえ》さま。」
「ごめんなさいね…晩ごはん前につまらない話をしてごめんね。」

ゆういちろうの姉は、このあとおふろのしたくを始めた。

またところ変わって、豊田市小坂本町にあるあやみ夫婦が暮らしている家にて…

重朝《しげとも》は、職場の新入りさん３人と一緒にかけマージャンをしていた。

あやみは、ものすごくイラついた表情で重朝《しげとも》と新入りさんたち３人をにらみつけながらつぶやいた。

ダンナは、家族よりも職場の新入りさんたちが大事よね…

アタシ…

結婚相手《ダンナ》を選び間違えたみたい…

時は、８月６日の深夜０時過ぎであった。

「イヤ!!離して!!離して!!」

あやみ夫婦が暮らしている家から700メートル先の路地で恐ろしい事件が発生した。

悲鳴のヌシは、重朝《しげとも》の職場の新入りさんの22歳の男性従業員さんと婚約しているガールフレンド（19歳・女子大生）であった。

彼女は、新入りさんの親御《おや》に頼まれてあやみ夫婦が暮らしている家に向かっていた。

この時、カノジョはゾンビの覆面をかぶった男５人に無理やりミニバンに乗せられた。

その後、行方不明になった。

恐ろしい悲劇は、それから８時間後に発生した。