異世界獣人の国で介護施設を始めます!
玄関から外に出ると、そこには廃人のように灰色になった、元聖女のレーニン様が座り込んでいた。
「ルル、レレ何があったの?」
「そっ……それが、レーニン様が聖女の力を使って、お花を綺麗に咲かせてくれたんです」
カクッ、気が抜けて膝が折れた。
見渡せば、庭の花々が美しく咲き誇っている。
「わーーっ、綺麗ね。それで?聖女の力を使ってしまったからどうだと言うの?私も以前に癒してもらったわよ?」
私に質問にルルが答えてくれた。
「ダメではないのですが、レーニン様は魔力が枯渇するまで使用してしまうんです」
魔力の枯渇?
「魔力を使いすぎるとダメなの?」
それに勢いよく答えたのはレレだった。
「ダメです。魔力は使いすぎると、死んでしまうこともあるんです」
「えぇーー!ダメじゃん!」
「「ダメなんです!」」
ルル、レレが、声を揃えながら勢いよく答えた。
「それで、どうすれば良いの?レーニン様は今どういう状況なの?」
「魔力が枯渇してしまっているので、すぐに魔力を回復するポーションが必要です」
「それなら、この前見たわ。瓶に入ったピンク色の液体よね?」
「それは違います。それは体力が回復するポーションですね。今必要なのはMP(マジックポイント)を上げるポーションです」
わぁーおー。