異世界獣人の国で介護施設を始めます!
何と、MP(マジックポイント)ですと?
まるでゲームの世界のようだ。
振り返り、ティエナに声をかけようとすると、その手には瓶が……。相変わらず無表情なティエナから瓶を手渡された。
「エン様これを」
「さすが、ティエナ」
私は瓶の蓋を取り、レーニン様に飲ませた。
これで大丈夫かしら?とホッと胸を撫で下ろしていると、ルル、レレが言いにくそうに、こちらを見ていた。
「ルル、レレどうしたの?」
「あの……それはポーションでは……無いかと……」
これポーションじゃないの?
エンは瓶の中身を確認するため、匂いをかいだ。
「これ、私が作ったスポドリもどき!?ちょっとティエナ!」
私がティエナの名前を呼ぶと、ティエナがしれっとした顔で答えた。
「はい。エン様のポーションです」
「だから、それポーションじゃないから!こんなことしている間にレーニン様が死んじゃうから!」
コントのようなに突っ込みをティエナに入れながら騒いでいると、仕方ありませんねと言いながら、ティエナがポケットからポーションを取り出した。
持っているんかい!っと、また突っ込みを入れそうになるが、今はレーニン様が先だ。急いでティエナから紫色の液体が入った瓶を受け取った。
これが魔力を回復するポーション。