策士な支社長は新米秘書を独占的に可愛がりたい
 わたしはベッドから飛び降りると、彼に駆け寄り、その背にしがみついて、頬を寄せた。

 「どうした? 有希乃」
 彼は振り返って、わたしの腰を抱き寄せる。

 「達基さんが好きです。もうおかしくなりそうほど好き」

 「有希乃……」
 
 彼はさっと身をひるがえすと、わたしを壁際に追い詰めた。
 そして、息ができないほど熱のこもった口づけを、何度も何度も繰り返した。

 発火してしまいそうなほどの激しいキスに、立っていられなくなったわたしは必死で彼の背に縋りつく。

 唇を離した彼は、わたしを抱き上げ、ベッドに向かった。

 「あんなふうに煽られたら、もう無理。限界、突破した」

 苦しそうな吐息を漏らし、彼はわたしのパジャマのボタンを外していく。


 「飯抜きになるけど……いい?」
 「……はい」


 答えを聞くか聞かないうちに、彼はわたしに覆いかぶさり、噛むように激しく口づけた。

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