どいつもこいつも愚か者。私が一番愚か者! 〜第二の人生は魔王のスネをかじって面白おかしく生きることにしました〜
8話 国王夫妻の末路
グリュン城の庭園は、一面真っ白い雪で覆われていました。
そんな中、国王夫妻の首が無造作に晒されています。
雪の上に広がった第二王妃の赤い髪が、一瞬血の海のように見えました。
さしもの私もこれには言葉を失い、ヒヨコも一歩後退ります。
ところが……
「……蘇ったのかい、アヴィス」
「まあ、生首がしゃべった」
ふいに、国王陛下が光のない目で私を見上げて口を開いたのです。
どうやら国王陛下は生首ではなく、首から下が雪に埋まっているだけのようです。
ちなみに、門番の大腿骨でツンツン突き回してみたところ、第二王妃の方は正真正銘生首でした。
それにしても、両目をかっぴらいて凄まじい形相。夢に見そうです。
よほどスパッと容赦なく首を落とされたようで、断面はとても綺麗でした。
私は第二王妃の生首を元通りに置き直すと、今度は国王陛下の頭をツンツンしながら尋ねます。
「国王陛下、こんなところで何をなさっているんです? 砂風呂ならぬ雪風呂でしょうか? 随分と酔狂なご趣味ですね」
「そんなわけないだろう。埋められたんだ、無理矢理ここに」
首まで埋まっていなかったら、きっと国王陛下は肩を竦めていたでしょう。
当然私は尋ねます。一体誰に、と。
すると国王陛下は、第二王妃の生首よりもなお青い顔をして、思ってもみないことを告げたのです。
そんな中、国王夫妻の首が無造作に晒されています。
雪の上に広がった第二王妃の赤い髪が、一瞬血の海のように見えました。
さしもの私もこれには言葉を失い、ヒヨコも一歩後退ります。
ところが……
「……蘇ったのかい、アヴィス」
「まあ、生首がしゃべった」
ふいに、国王陛下が光のない目で私を見上げて口を開いたのです。
どうやら国王陛下は生首ではなく、首から下が雪に埋まっているだけのようです。
ちなみに、門番の大腿骨でツンツン突き回してみたところ、第二王妃の方は正真正銘生首でした。
それにしても、両目をかっぴらいて凄まじい形相。夢に見そうです。
よほどスパッと容赦なく首を落とされたようで、断面はとても綺麗でした。
私は第二王妃の生首を元通りに置き直すと、今度は国王陛下の頭をツンツンしながら尋ねます。
「国王陛下、こんなところで何をなさっているんです? 砂風呂ならぬ雪風呂でしょうか? 随分と酔狂なご趣味ですね」
「そんなわけないだろう。埋められたんだ、無理矢理ここに」
首まで埋まっていなかったら、きっと国王陛下は肩を竦めていたでしょう。
当然私は尋ねます。一体誰に、と。
すると国王陛下は、第二王妃の生首よりもなお青い顔をして、思ってもみないことを告げたのです。