どいつもこいつも愚か者。私が一番愚か者! 〜第二の人生は魔王のスネをかじって面白おかしく生きることにしました〜
「パンケーキ……らーめん? ちーずどっく? たこ、やき?」
それにしましても、パンケーキ以外は聞いたこともないものばかりです。
付けていただいた画像を見る限りどれも美味しそうに見えますが、あいにくこの身体になって空腹を覚えたことのない私は食指が動きません。
そんな中、一際風変わりなものが目に飛び込んできました。
教えてくれたのは、またもやゴッドさんです。
「ギュスターヴ、これは何ですか? カエルの卵ですか?」
「それはタピオカだな。しかし、飯にはならな……いや、ひとまず子供が興味を持ったものから食べさせて徐々に品目を増やしていくといい、と育児板には書いてあったな……」
「おすすめされたのですけれど、これは美味しいのですか?」
「さて、魔界では一昔前に流行ったものだが、私もカエルの卵にしか見えなかったので食ったことがない。確か、今は天界でブームだという話だが……」
ふいに、ギュスターヴが言葉を切りました。
かと思ったら、私の端末を覗き込んで片眉を上げます。
「ほう、〝ゴッド〟……」
「あっ、だめだめ。だめですよ。あんまりじろじろ見ないでください」
ギュスターヴは顎に片手を当て、しばし天井を睨んでいました。
けれどもやがて、まあいいか、と小さく呟くと、今度は端末ごと私を抱き上げます。
そうして、頬をムニムニと擦り寄せながら言いました。
「そろそろ、私のブロックを解除しないか?」
「絶対いやです」
この後、ギュスターヴとヒヨコと三人でタピオカを飲んでいる自撮り写真を投稿しましたところ、思いも寄らない数のイイネとリツートをいただきました。
そうして図らずも、〝タピオカ〟の文字が世界トレンドに返り咲くことに貢献してしまったのです。
それにしましても、パンケーキ以外は聞いたこともないものばかりです。
付けていただいた画像を見る限りどれも美味しそうに見えますが、あいにくこの身体になって空腹を覚えたことのない私は食指が動きません。
そんな中、一際風変わりなものが目に飛び込んできました。
教えてくれたのは、またもやゴッドさんです。
「ギュスターヴ、これは何ですか? カエルの卵ですか?」
「それはタピオカだな。しかし、飯にはならな……いや、ひとまず子供が興味を持ったものから食べさせて徐々に品目を増やしていくといい、と育児板には書いてあったな……」
「おすすめされたのですけれど、これは美味しいのですか?」
「さて、魔界では一昔前に流行ったものだが、私もカエルの卵にしか見えなかったので食ったことがない。確か、今は天界でブームだという話だが……」
ふいに、ギュスターヴが言葉を切りました。
かと思ったら、私の端末を覗き込んで片眉を上げます。
「ほう、〝ゴッド〟……」
「あっ、だめだめ。だめですよ。あんまりじろじろ見ないでください」
ギュスターヴは顎に片手を当て、しばし天井を睨んでいました。
けれどもやがて、まあいいか、と小さく呟くと、今度は端末ごと私を抱き上げます。
そうして、頬をムニムニと擦り寄せながら言いました。
「そろそろ、私のブロックを解除しないか?」
「絶対いやです」
この後、ギュスターヴとヒヨコと三人でタピオカを飲んでいる自撮り写真を投稿しましたところ、思いも寄らない数のイイネとリツートをいただきました。
そうして図らずも、〝タピオカ〟の文字が世界トレンドに返り咲くことに貢献してしまったのです。