この度先輩のご飯係になりました~私と先輩の幸せレシピ~
私がパンク寸前の状態であることに気がついたいおり先輩は、ぱっと私を離した。
「おっと、これ以上は美桜が倒れちゃうね。今日はここまでにしておくか」
そんなことを言いながらも、いおり先輩はにこりと不気味なまでにきれいに笑った。
「今は気にしなくていい、なんて言ったけど、やっぱり俺は美桜に好きになってもらいたいから、がんばるね?」
なにをがんばると言うのか…。
どくどくとせわしなく動く心臓に、私は優しく手を当てた。
私の心臓、もつかなぁ……。