この度先輩のご飯係になりました~私と先輩の幸せレシピ~

 祐一くんは、愛奈ちゃんに野菜を食べてほしい。仲直りがしたい。


 愛奈ちゃんは、野菜を食べたくない、お肉が好き。仲直りがしたい。


 野菜が嫌い、野菜が嫌い…。


 野菜嫌いでも、そのほかのもので栄養がとれたらいいよね。なにか代わりになるようなものはないかな…。野菜の栄養を少しでもおぎなってくれるような……。


「…そうだ!これにしよう!これなら愛奈ちゃんも食べられるし、祐一くんの心配も少しはましになるかも!」


「決まったんだね、じゃあ行こうか」


 そう言っていおり先輩が急に立ち上がるものだから、私は首をかしげてしまった。


「行くって、どこにですか?」


「スーパー。明日の材料、買い出しに行くんでしょ?騎士(ナイト)と荷物持ちが必要だと思って」


「一緒に来てくれるんですか?」


「もちろん。美桜姫様の御申しつけとあらばどこへでも」


 いおり先輩はうやうやしく私に手を差しだした。


 私はその手を握る。


「ありがとうございます!いおり先輩」


< 33 / 139 >

この作品をシェア

pagetop