この度先輩のご飯係になりました~私と先輩の幸せレシピ~
3章 恋する乙女
1 恋とは
「さてと!次は体育の授業だ、早く着替えなきゃ!」
3限目の授業終わり。
お手洗いを済ませた私は、体操服に着替えるべく女子更衣室へと向かった。
「みーおちゃんっ!」
「あ、いおり先輩」
「あれま、全然驚かなくなってきたね」
廊下にひょっこりいおり先輩が飛び出してきた。
「いおり先輩も移動教室ですか?」
「まぁそんなとこ。それよりさ、今日の放課後は俺に時間をくれないかな?損はさせないよ?」
怪しげに笑ういおり先輩に、私は快くうなずいた。
「わかりました、では昇降口待ち合わせでいいですか?」
「OK~」
指でOKサインを作ったいおり先輩は、ひらひらと手を振って行ってしまった。
なんだろう?放課後なにかあるのかな…?
放課後はほとんどすぐに帰ってしまっていて、寄り道は近所のスーパーくらい。
いおり先輩、なにか作ってほしいご飯でもあるのかも?
いけない!授業におくれちゃう!着替えなきゃ!
私は慌てて女子更衣室へ向かった。