この度先輩のご飯係になりました~私と先輩の幸せレシピ~
「自分がこのあと、どうすべきか」
「私が、どうすべきか…?」
いおり先輩はなぜだかうれしそうに微笑む。
私がどうすべきか…。
どう、したらいいんだろう…?
私は、彩ちゃんになにができる…?
私は彩ちゃんの恋が叶ってほしい。大木先輩とうまくいってほしい。
けど、それよりなにより。
私は彩ちゃんに元気にすごしてほしいんだ。
私は、大きく深呼吸をして、頬を強くたたいた。
「いおり先輩、ありがとうございます!私のできることは、いつもこれだけでした!」
いおり先輩もうんとうなずいてくれた。
それから私たちは、慌てて学校の近くのスーパーに食品の買い出しに行った。
私ができるのはいつだってこれだ。
家庭科部として、彩ちゃんの親友として。
私はおいしいご飯でだれかの心を楽にしてあげたいんだ。