この度先輩のご飯係になりました~私と先輩の幸せレシピ~

2 男の子なんだ


 今日はたまごとお肉の特売日!


 帰りの会が終わって、さようならのあいさつをして、私は一目散にスーパーに駆けこんだ。


 16時からの特売はまだ始まったばかり。


 店内を早足で歩きつつ、目標へと向かう。


「あった!たまご!」


 最近は少したまごが値上がりしていたけれど、少しずつ安売りするようになった。


「今日はこれでオムライスでも作ろうかなぁ!いおり先輩もたまご料理好きだって言ってたし!」


 栄養満点でおいしくて私もたまご大好き!


 たくさん買おう~!


 そう思ったのに。


「お、おひとり様、2点かぎり……?」


 ひとり2個まで、という購入制限の張り紙がされていた。


 私はがっくりとうなだれる。


 こんなに…こんなに安いのに…!2個だけなんて…!!


 1パック10個は入っているのだけれど、私といおり先輩、それにお姉ちゃんのオムライスを作る、となったら、あっという間になくなってしまう。


 こんなことなら、いおり先輩を連れてくるんだった…!


 せめて、せめてもうひとパック、もうひとパックだけ買わせてもらえないかなぁ~…。


「たまご買えばいいのか?」


「え?」

< 89 / 139 >

この作品をシェア

pagetop