この度先輩のご飯係になりました~私と先輩の幸せレシピ~

 は、速い…!!


 最後の私がまだ応援席に戻ってないのに…!


 女子からキャーキャー言う声が聞こえた。


 知らなかったけど、一葉くんってモテるの…?


 たしかにこの前も女の子に告白(?)されてたけど…。


 さっと汗をぬぐった一葉くんと、ばっちり目が合ってしまう。


「あれ、美桜まだこんなところにいたのか」


「いやいや一葉くんがゴールしてくるのが早すぎるんだよ!」


「美桜は小さい頃から足遅いもんな」


「まぁそうなんだけども!」


 一葉くんは陸上部で、毎日毎日走っている。


 きっと毎日がんばって練習している成果なんだろうなぁ、すごいなぁ。


 それに比べて私は相変わらず足が遅い。


 私も練習したら早くなるかな…?


 一葉くんと一緒にクラスの応援席へと戻った。


< 97 / 139 >

この作品をシェア

pagetop