この度先輩のご飯係になりました~私と先輩の幸せレシピ~

「もしかして午前中の競技も見てた…?」


「ううん、朝一でバイトだったから、全然間に合わなかった。ごめんね」


 申し訳なさそうに手を合わせるお姉ちゃん。


「ううん!いいの!」


「午後は見て行くからね!ばっちり応援するし!いおりくんも!」


「ありがとうございます」


 いおり先輩はにこりとさわやかスマイルをお姉ちゃんに向ける。


 お姉ちゃんが「やっぱりイケメンだわ…」と小さくつぶやいた。



「さ、いおり先輩も遠慮せず食べてくださいね、多めに作ってきましたので!」


「ありがとう、さっそくいただきます」


 いおり先輩はぱかっとお重箱のふたを開ける。


「おおー、まさに運動会のお弁当って感じ」


 お弁当の中身は、おにぎりにからあげにたまご焼き、それにポテトサラダとミニトマト、ミートボールにたこさんウインナーなど。彩りにブロッコリーと枝豆をピックに差していれてみた。


 ど定番のおいしいものたちを詰めこんできたつもり。


 我ながらとってもおいしそう!


 午前中の競技の疲れもあって、お弁当を見た瞬間、ぐーとお腹が鳴った。


「小学生の時の運動会で、お母さんが作ってくれたお弁当を思い出しながら作ったんだ!」


「そうそう!お母さんのお弁当って言ったらこれだよね!枝豆も入ってる!」


 いおり先輩もお姉ちゃんも、おいしそうにもぐもぐと食べてくれている。


 おいしくできたみたいでよかった!

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