私の彼氏は配信者!
そっか。私、自分に自信が持てていないんだ。
だから、周囲の意見が気になるんだねぇ…。
『貴女の事を大好きな人を信じて』……か。
この場合、麻倉くんの事だよねぇ。勿論他の方々の事もさすだろうけれども。
…うん。南野部長の言う事、信じてみよう。
変な緊張感は残ったままだけれど、それも楽しめるような余裕が少し出てきた。
おかげで午後からの仕事がはかどって、待ち合わせに遅れる事無く迎えたわ。
そして、待ち合わせ場所に向かえば…。
もう、彼はいらっしゃってたわ。時間も、10分前なんだが?
「…お早いおつきだね? 麻倉くん」
「基本的には、10分前についておくようにはしているんだよ。でも…情けない事に、今日は落ち着かなくて」
「麻倉くんも?」
「そりゃそうだよ。あの日から、ずっと落ち着かなくてね」
とてもそうは見えない彼は、おかしそうに笑う。
その笑顔も、輝いて見えるのは。好きな人フィルターがかかっているせいなのかな。
「悠も、同じように落ち着かなかったって知れて、ちょっと嬉しいよ」
「墓穴った…。とりあえず、もう少し時間潰してからお店に入ろうか」
顔が赤くなっている自覚はあるので、照れ隠しに手で仰ぎながら話題変更を試みる。
実際、お店の予約時間にも余裕がある状態なのよ。
近場のゲームセンターで時間をつぶしてから、予約していたお店へと向かう。
遊んでいる時や、道中でも思った事だけれども。
麻倉くんの隣は大変居心地が良かったのよね。
安心するというか……うん。やっぱり、私は麻倉くんの事が好きなんだろうな。
部屋に通されて、コースを頼んでいたのでスタートしてもらった。
ある程度食事がすんだところで、姿勢を正して麻倉くんと向き合う。
「えっと…麻倉くん。今、返事をしても良いかな?」
「ん。大丈夫。心の準備は、できているよ」
すでに食べ終えていた麻倉くんは、私の意図に気づいて穏やかに促してくれた。
「…あのね。先週の告白、とても嬉しかった」
「うん」
「ホントは、すぐに返事が出来ればよかったんだけどね…遅くなって、ごめんね」
「大丈夫だよ。悠の状況を考えれば、急ぎすぎたとも思っていたから。待つのは平気だよ」
そう言えば。
彼の中で予定のない告白だったって、言ってたっけ。
もっと別のタイミングで、告白する予定だったって。
「…ありがとう。じゃあ、簡潔に言うね」
「うん」
「私も、麻倉くんが好きです。だから、こちらからもお願いします」
結論から言えば、私は告白を断るつもりなんてなかったのよね。
色々と踏ん切りがつかなかっただけで。
仁に後押しされた事もあって、漸く前向きに考えられるようになったと思う。
「……ありがとう。うん、僕の方こそ。よろしくね」
頬を薄く染めて、嬉しそうに微笑むイケメンの破壊力よ。
とても嬉しそうな顔をするので、私もつられてはにかんだ。
コースのデザートも食べて、お店を出た後。
もう少し一緒にいたいという、麻倉くんの要望にてちょっとお高めのバーへと連れていかれた。
「じゃ、改めて。恋人になってくれてありがとう、悠」
「こちらこそ。でも正直、まだ不安はあるよ。麻倉くんの彼女が私で良いのかって」
「悠が良いんだよ。僕の彼女は、悠じゃなきゃダメ」
「……不思議に思うんだけどね。なんでそこまで好きになってくれたの?」
前回会った時に『いつから』は聞いていた。
だけど、ここまで惚れ込んでくれている理由がわからない。想像もつかないでいたのよね。
だから、周囲の意見が気になるんだねぇ…。
『貴女の事を大好きな人を信じて』……か。
この場合、麻倉くんの事だよねぇ。勿論他の方々の事もさすだろうけれども。
…うん。南野部長の言う事、信じてみよう。
変な緊張感は残ったままだけれど、それも楽しめるような余裕が少し出てきた。
おかげで午後からの仕事がはかどって、待ち合わせに遅れる事無く迎えたわ。
そして、待ち合わせ場所に向かえば…。
もう、彼はいらっしゃってたわ。時間も、10分前なんだが?
「…お早いおつきだね? 麻倉くん」
「基本的には、10分前についておくようにはしているんだよ。でも…情けない事に、今日は落ち着かなくて」
「麻倉くんも?」
「そりゃそうだよ。あの日から、ずっと落ち着かなくてね」
とてもそうは見えない彼は、おかしそうに笑う。
その笑顔も、輝いて見えるのは。好きな人フィルターがかかっているせいなのかな。
「悠も、同じように落ち着かなかったって知れて、ちょっと嬉しいよ」
「墓穴った…。とりあえず、もう少し時間潰してからお店に入ろうか」
顔が赤くなっている自覚はあるので、照れ隠しに手で仰ぎながら話題変更を試みる。
実際、お店の予約時間にも余裕がある状態なのよ。
近場のゲームセンターで時間をつぶしてから、予約していたお店へと向かう。
遊んでいる時や、道中でも思った事だけれども。
麻倉くんの隣は大変居心地が良かったのよね。
安心するというか……うん。やっぱり、私は麻倉くんの事が好きなんだろうな。
部屋に通されて、コースを頼んでいたのでスタートしてもらった。
ある程度食事がすんだところで、姿勢を正して麻倉くんと向き合う。
「えっと…麻倉くん。今、返事をしても良いかな?」
「ん。大丈夫。心の準備は、できているよ」
すでに食べ終えていた麻倉くんは、私の意図に気づいて穏やかに促してくれた。
「…あのね。先週の告白、とても嬉しかった」
「うん」
「ホントは、すぐに返事が出来ればよかったんだけどね…遅くなって、ごめんね」
「大丈夫だよ。悠の状況を考えれば、急ぎすぎたとも思っていたから。待つのは平気だよ」
そう言えば。
彼の中で予定のない告白だったって、言ってたっけ。
もっと別のタイミングで、告白する予定だったって。
「…ありがとう。じゃあ、簡潔に言うね」
「うん」
「私も、麻倉くんが好きです。だから、こちらからもお願いします」
結論から言えば、私は告白を断るつもりなんてなかったのよね。
色々と踏ん切りがつかなかっただけで。
仁に後押しされた事もあって、漸く前向きに考えられるようになったと思う。
「……ありがとう。うん、僕の方こそ。よろしくね」
頬を薄く染めて、嬉しそうに微笑むイケメンの破壊力よ。
とても嬉しそうな顔をするので、私もつられてはにかんだ。
コースのデザートも食べて、お店を出た後。
もう少し一緒にいたいという、麻倉くんの要望にてちょっとお高めのバーへと連れていかれた。
「じゃ、改めて。恋人になってくれてありがとう、悠」
「こちらこそ。でも正直、まだ不安はあるよ。麻倉くんの彼女が私で良いのかって」
「悠が良いんだよ。僕の彼女は、悠じゃなきゃダメ」
「……不思議に思うんだけどね。なんでそこまで好きになってくれたの?」
前回会った時に『いつから』は聞いていた。
だけど、ここまで惚れ込んでくれている理由がわからない。想像もつかないでいたのよね。