私の彼氏は配信者!
麻倉くんと出会ってからを思い返しても、特別な事は何もしてないと思うんだけど…。
「う~ん…理屈ではないけれど。あえて言うなら、僕の直感」
「直観?」
「そう。最初は『気になる人』として悠を意識して、目が追うようになって。会うたび悠を見ていて、惹かれていったんだ。明確な理由とかはないんだけど……多分、悠の考え方に魅かれたのかもしれないね。仕事に対する姿勢とかも…かな」
私の考え方? 仕事に対する姿勢?
よくわからなくて、多分頭の周りにはてなマークが飛んでるわ。
そんな私を見て、麻倉くんは苦笑する。
「仕事は…まぁ、当たり前だけど。凄く真摯に取り組んでくれるよね。リテイクを出しても、不満出さずにきちんとこなしてくれる上に、想定外の良さも加えてくれるから。凄いなって思ってた。イラストだけじゃなく、今務めている会社でもそうじゃないかな」
「どうだろう? 報酬に見合うように取り組むようにはしているけれど…」
「そこが凄い所ではあると思うよ。イラストにしたって、リテイク出されるのは誰でも嫌だと思うけど?」
確かに。
リテイク食らうのは、場合によってはしんどいと思う。
でも、クライアントに満足いくようなものが描けなかったのは確かなので仕方ないとは思うんだよね。
お互い満足のいく作品が出来上がった時の、達成感が良いのよね。
イラストのみならず、今の会社でも言える事ね。
でも、これって当たり前じゃないの?
「残念ながら、当たり前じゃないよ。悠みたいな人もいるけれど、絶対数で言えば少ないと思うよ」
「……マジか」
「だから、レヴィに依頼した配信仲間からの評価も高いんだよ」
それは知らなかった。
リピーターが増えて嬉しいな、くらいしか思っていなかった。
「それから…そうだな。仁科から連絡が来ないって、相談受けた時かな。仕事のついでに、元気がなかったから無理やり聞き出した事あっだろ?」
「あ~…あったねぇ…」
「その時に『無視されたとしても、自然消滅で終わらせたくはないから。もう少し頑張ってみる』って。仁科の事悪く言わないで、頑張る事を選択した悠を見て……仁科が羨ましいと思ったんだよ」
「羨ましい?」
そう聞き返せば、麻倉くんはゆっくりと頷いた。
仁が羨ましいとな?
「仁科から連絡を絶ったくせに、悠に自分が至らないせいかもしれないと悲しませたくせに。それでも色々心配してもらえている…悠に、まだ好きだと言わせてている仁科に。僕は嫉妬したんだよ」
「嫉妬……」
「そこで疑問に思って、考えたら『悠が好き』って事に行きついて。自覚した途端、すっきりしたんだよね。目で追っているのも、気にかけているのも。全部、悠が好きだから」
……麻倉くん。
感情がストレートすぎて、もういたたまれなくなっているのですが。
お酒のせいなだけじゃなく、気恥ずかしさで真っ赤になってるよ。絶対。
「ふふ。要は、自覚したその一瞬で深く好きになった感じかな。結構驚いたんだよ? これまでの人生で、ここまで人を好きになった事なんてなかったから」
「そうなの?」
「そう。あけすけな言い方をすれば、この容姿だから常時モテてたんだ。そんな環境だから、自分から好きになる事なんてなかったんだよね」
「それは…まぁ、そうだろうね。クラスの女子とか麻倉くんの事を放っとかなかったと思うよ」
「う~ん…理屈ではないけれど。あえて言うなら、僕の直感」
「直観?」
「そう。最初は『気になる人』として悠を意識して、目が追うようになって。会うたび悠を見ていて、惹かれていったんだ。明確な理由とかはないんだけど……多分、悠の考え方に魅かれたのかもしれないね。仕事に対する姿勢とかも…かな」
私の考え方? 仕事に対する姿勢?
よくわからなくて、多分頭の周りにはてなマークが飛んでるわ。
そんな私を見て、麻倉くんは苦笑する。
「仕事は…まぁ、当たり前だけど。凄く真摯に取り組んでくれるよね。リテイクを出しても、不満出さずにきちんとこなしてくれる上に、想定外の良さも加えてくれるから。凄いなって思ってた。イラストだけじゃなく、今務めている会社でもそうじゃないかな」
「どうだろう? 報酬に見合うように取り組むようにはしているけれど…」
「そこが凄い所ではあると思うよ。イラストにしたって、リテイク出されるのは誰でも嫌だと思うけど?」
確かに。
リテイク食らうのは、場合によってはしんどいと思う。
でも、クライアントに満足いくようなものが描けなかったのは確かなので仕方ないとは思うんだよね。
お互い満足のいく作品が出来上がった時の、達成感が良いのよね。
イラストのみならず、今の会社でも言える事ね。
でも、これって当たり前じゃないの?
「残念ながら、当たり前じゃないよ。悠みたいな人もいるけれど、絶対数で言えば少ないと思うよ」
「……マジか」
「だから、レヴィに依頼した配信仲間からの評価も高いんだよ」
それは知らなかった。
リピーターが増えて嬉しいな、くらいしか思っていなかった。
「それから…そうだな。仁科から連絡が来ないって、相談受けた時かな。仕事のついでに、元気がなかったから無理やり聞き出した事あっだろ?」
「あ~…あったねぇ…」
「その時に『無視されたとしても、自然消滅で終わらせたくはないから。もう少し頑張ってみる』って。仁科の事悪く言わないで、頑張る事を選択した悠を見て……仁科が羨ましいと思ったんだよ」
「羨ましい?」
そう聞き返せば、麻倉くんはゆっくりと頷いた。
仁が羨ましいとな?
「仁科から連絡を絶ったくせに、悠に自分が至らないせいかもしれないと悲しませたくせに。それでも色々心配してもらえている…悠に、まだ好きだと言わせてている仁科に。僕は嫉妬したんだよ」
「嫉妬……」
「そこで疑問に思って、考えたら『悠が好き』って事に行きついて。自覚した途端、すっきりしたんだよね。目で追っているのも、気にかけているのも。全部、悠が好きだから」
……麻倉くん。
感情がストレートすぎて、もういたたまれなくなっているのですが。
お酒のせいなだけじゃなく、気恥ずかしさで真っ赤になってるよ。絶対。
「ふふ。要は、自覚したその一瞬で深く好きになった感じかな。結構驚いたんだよ? これまでの人生で、ここまで人を好きになった事なんてなかったから」
「そうなの?」
「そう。あけすけな言い方をすれば、この容姿だから常時モテてたんだ。そんな環境だから、自分から好きになる事なんてなかったんだよね」
「それは…まぁ、そうだろうね。クラスの女子とか麻倉くんの事を放っとかなかったと思うよ」