私の彼氏は配信者!
その翌日の朝。
遥翔から浮かれすぎて、大切な事を伝え忘れていたと連絡が入ってきた。
それと同時に。色んなアカウントから通知音が鳴り響いた。
出社前だったから、マナーモードに切り替えておく。
準備しながら見ていたけれども、暫く鳴りやむ事はなさそうだわ…。
遥翔には、これから会社だから後で確認するとメッセージ入れて家を出た。

ランチタイムになって、気になっている通知とか遥翔のメッセージを確認する事に。
まずは遥翔のメッセージから。


「えーっと?」


『所属している事務所には、恋人が出来た事を報告したよ。前もっていろいろ相談していたから。事務所的にはお付き合いは問題ないし、公開しても良いとお許しもらったから。近いうちに動画で報告する予定』


「んん?」


お付き合い開始したの、昨夜なのだが?
いろいろ相談って??
そう思っていたら、もう一通メッセージが届いていたわ。


『告白した日…悠の態度で、ほぼほぼOKもらえると思ってたから。返事を待つ間に、社長に相談してた。もともと恋人作っても問題ないって言ってる事務所だから、報告さえしていたら問題ないんだよ。OKもらったら、公開しても良いとも許可は得ていたんだよね』


「……マジか。抜かりないな? 遥翔」


用意周到さに、驚きを隠せないんだが。
とりあえずは、ランチタイム用のスタンプ押して『了解』のメッセージ付けた後、呆けているスタンプを押した。
ピロン、と。また通知音が響いた。


『ちなみに、同じ事務所のメンツにも報告済み。みんな祝福してくれたよ。新ためて、彼女として紹介させてね』


と。


「え? あ。朝からの通知!」


慌てて、各アカウントの通知を見れば。
懇意にしている、彼が話したであろう配信者さん達からの『おめでとう』コールだった。
その他にも、その方々の知り合いで面識がある方々からもメッセージが届いてて結構な量になっていた。
朝イチなのは、夜中に通知で眠れなくなる事を考慮された結果らしい。


「……頑張って、彼等の分は個別でメッセージ返すか」


じゃあ。
私の方も、宣言しとかないとなぁ…。
レヴィとして、恋人いる事とその恋人と別れた事はSNSにあげてた。
心配の声もあったから、新しい恋に進む事になったと………しても良いのだろうか?
良いか。誰と、は私から言わないでおけば。
教授がどんな言い方をするかわからないから、ぼかして報告すれば良いかな。


『朝から通知がえらい事になってたけど。原因、コレか』

『たぶんね』

『じゃあ、私の各アカウントでも名前出さないで恋人出来た報告しても良いかな? 仁の時もお付き合いしている人がいる事だったり、別れた事上げてたから』

『問題ないよ。報告の仕方も、好きにして良いよ。教授の名も出しても問題ないし』


ほどなくして届いたメッセージで、こちらでもお付き合い宣言の許可を頂けたわ。
更に通知が来そうだけど、その分はまとめて各アカウントでやれば問題ないのである意味楽が出来るから。
許可を得られてよかったわ。


「じゃあ。イラスト描いて報告しないとね」


前回は暗い話だったから、明るい感じで…でもイラストで相手をばらす事はしたくない。
無難に、自分のキャラとして作成したレヴィを描くかな。
レヴィを描いたの、入退院した時以来だし。
『ありがとう』と返して、食事を済ませた後。
本日の残りの業務を滞りなく終了させた。

帰宅後、速攻で描いた自分の分身であるレヴィにて『お付き合い報告』を各アカウントで公表。
筆のノリもよく、とても楽しく描く事が出来て秘かにご満悦なのよね。
詳細を省き、入院した時に親身になって相談に乗ってくれた人とお付き合いする事になったとだけ説明した。
元鞘ではない事も、きちんとお別れしてきた事もね。
お別れ宣言もしていた事もあり、お祝いのお言葉が多数寄せられてほっとした事は言うまでもない。
< 38 / 38 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

公開作品はありません

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop