私の彼氏は配信者!
◆炎上◆
私が各アカウントで、イラスト付きでお付き合い開始を報告した後の事。
数日後にアルルカン教授として、遥翔は動画でお付き合い宣言をした。
いつもより短い動画ではあるけれどね、きちんとしておきたいからって。
この配信の前の動画配信で、個人的な発表があると予告した上でのお付き合い宣言なので視聴者さんの数は結構なモノになっていたわ。
流石は有名企業配信者だわね。
自分のところでもイラストの依頼をしていた『レヴィ』と付き合う事になったのだ、と。
自分から告白してOKもらったの、とのろけも入れてくれたようだ。
この日の為に、頬を染めた顔を特注したっていうんだから。
相当気合入ってるよねぇ…。
お付き合い宣言を配信した後、暫くして。
教授が炎上した。
アルルカン・ダルクとして作ったSNSのアカウントが、だけれども。
理由は、報告配信後から彼女もちと知ったリスナーが騒いだからだね。
『裏切られた』とか『許せない』とか。『自分の方が教授の事が好きなのに』とか。
便乗している人達もいるだろうけれど、思った通りの書き込みがありましたわ。
しかし、アル教授はこの炎上について冷静に対応するみたい。
発覚しても「想定内だから、心配しないで」って言われたわ。
生配信で、彼の考えを伝える事にしたのだ。
炎上して数日後に、炎上の件で配信すると予告を出したわ。
「……はぁ。この人達、アル教授(僕)の注意事項やプロフ見てないんだろうな。見てたら、こんな書き込み出来ないでしょうに」
「そうだね。ここ最近増えてきたよねぇ…老若男女問わず文章読まない、あるいは読解力ない人。公私ともに、凄く面倒なのよねぇ。こういう人達、よくこの情報溢れる現代社会で生きてこれるよね?」
「そうだね。僕もそうだけど、また説明するのも面倒なんだよ。困ったさん達だよねぇ。きちんと対処しないと。というか、今更っと毒吐いたね」
「…それだけ私も鬱憤がまたってるのよ。仕事でもいるから。この手の人種。…平気?」
「大丈夫だよ。私(・)のゼミ生達は、優秀だから♪」
配信直前なので、もうスイッチが入っているのか。遥翔の口調はアル教授の物になっている。
配信日に彼の自宅に招かれて、横で聞いててほしいと希望されたのよ。
「じゃあ、始めますか。私の事を、きちんと履修していない悪い子に、追試してもらわなきゃね」
私に対してはにこやかだったけれど、これは怒ってるな? と思わせる雰囲気だった。
メタ的に言えば、笑顔だけども目からハイライトが消えて、背景がおどろおどろしいシーンを見ている感じだろうか。
「遥翔が不利にならない程度に、お願いね」
「大丈夫。心配ないよ」
時間になったので、待機画面を出して準備が整って配信開始となった。
「はぁい、ゼミ生の皆こんにちわ。バーチャルプロフェッサー、アルルカン・ダルクよ。急だけれど、これから特別講義を行うわ。大事な話だから、聞いてくれると嬉しいわね」
から始まって、結構辛らつに事のあらましを話し出したわ。
主な炎上の理由となった発言を、テロップにしてアップしていく。
特定はしているけれども、アカウント名を出さないという配慮をする辺りは流石だね、と思う。
憤りはあるけれども、ここで晒す事ではないからね。
まぁ。当事者と、リアルタイムで見ていた人達はわかっている事だとは思う。
でも、一応の配慮は必要だと思うからね。
「今回、私のアカウントで炎上している件なのだけどね? そもそもな話になるけれど、私達ライバーは夢を売るのが仕事でもあるわね。だけど、1人の人間でもあるのよ。これは大前提な所ね。だから正直な話…裏切られた、なんて謂われる筋合いはないわ」
わお。
いきなり、切り込んでいきますね? 教授。
コメント欄にも『夢を壊す発言』とか『そりゃまぁ、そうだよな』とか入り乱れてくる。
「これは、私が活動開始した時から言っている事よ。『私は、リア恋勢は必要ない』って。プロフィールにも上げているはずよ。優秀なゼミ生なら、必修項目だという事はわかるわね?」
これは、私も知っている事だった。
リスナーも確認済みのようで、『知ってる』と言うようなコメントが流れてくる。
中には正直に『今知ったわ』とあった。
「あら。素直な子は好きよ。まだプロフ見てないんだったら、これを期に確認してくれると嬉しいわね」
教授は目ざとく見つけて、そのコメントに対してリアクションを返すと、その人以外もいたのか何人か『これから見に行ってきます!』と送ってきた。
良い傾向だねぇ。
数日後にアルルカン教授として、遥翔は動画でお付き合い宣言をした。
いつもより短い動画ではあるけれどね、きちんとしておきたいからって。
この配信の前の動画配信で、個人的な発表があると予告した上でのお付き合い宣言なので視聴者さんの数は結構なモノになっていたわ。
流石は有名企業配信者だわね。
自分のところでもイラストの依頼をしていた『レヴィ』と付き合う事になったのだ、と。
自分から告白してOKもらったの、とのろけも入れてくれたようだ。
この日の為に、頬を染めた顔を特注したっていうんだから。
相当気合入ってるよねぇ…。
お付き合い宣言を配信した後、暫くして。
教授が炎上した。
アルルカン・ダルクとして作ったSNSのアカウントが、だけれども。
理由は、報告配信後から彼女もちと知ったリスナーが騒いだからだね。
『裏切られた』とか『許せない』とか。『自分の方が教授の事が好きなのに』とか。
便乗している人達もいるだろうけれど、思った通りの書き込みがありましたわ。
しかし、アル教授はこの炎上について冷静に対応するみたい。
発覚しても「想定内だから、心配しないで」って言われたわ。
生配信で、彼の考えを伝える事にしたのだ。
炎上して数日後に、炎上の件で配信すると予告を出したわ。
「……はぁ。この人達、アル教授(僕)の注意事項やプロフ見てないんだろうな。見てたら、こんな書き込み出来ないでしょうに」
「そうだね。ここ最近増えてきたよねぇ…老若男女問わず文章読まない、あるいは読解力ない人。公私ともに、凄く面倒なのよねぇ。こういう人達、よくこの情報溢れる現代社会で生きてこれるよね?」
「そうだね。僕もそうだけど、また説明するのも面倒なんだよ。困ったさん達だよねぇ。きちんと対処しないと。というか、今更っと毒吐いたね」
「…それだけ私も鬱憤がまたってるのよ。仕事でもいるから。この手の人種。…平気?」
「大丈夫だよ。私(・)のゼミ生達は、優秀だから♪」
配信直前なので、もうスイッチが入っているのか。遥翔の口調はアル教授の物になっている。
配信日に彼の自宅に招かれて、横で聞いててほしいと希望されたのよ。
「じゃあ、始めますか。私の事を、きちんと履修していない悪い子に、追試してもらわなきゃね」
私に対してはにこやかだったけれど、これは怒ってるな? と思わせる雰囲気だった。
メタ的に言えば、笑顔だけども目からハイライトが消えて、背景がおどろおどろしいシーンを見ている感じだろうか。
「遥翔が不利にならない程度に、お願いね」
「大丈夫。心配ないよ」
時間になったので、待機画面を出して準備が整って配信開始となった。
「はぁい、ゼミ生の皆こんにちわ。バーチャルプロフェッサー、アルルカン・ダルクよ。急だけれど、これから特別講義を行うわ。大事な話だから、聞いてくれると嬉しいわね」
から始まって、結構辛らつに事のあらましを話し出したわ。
主な炎上の理由となった発言を、テロップにしてアップしていく。
特定はしているけれども、アカウント名を出さないという配慮をする辺りは流石だね、と思う。
憤りはあるけれども、ここで晒す事ではないからね。
まぁ。当事者と、リアルタイムで見ていた人達はわかっている事だとは思う。
でも、一応の配慮は必要だと思うからね。
「今回、私のアカウントで炎上している件なのだけどね? そもそもな話になるけれど、私達ライバーは夢を売るのが仕事でもあるわね。だけど、1人の人間でもあるのよ。これは大前提な所ね。だから正直な話…裏切られた、なんて謂われる筋合いはないわ」
わお。
いきなり、切り込んでいきますね? 教授。
コメント欄にも『夢を壊す発言』とか『そりゃまぁ、そうだよな』とか入り乱れてくる。
「これは、私が活動開始した時から言っている事よ。『私は、リア恋勢は必要ない』って。プロフィールにも上げているはずよ。優秀なゼミ生なら、必修項目だという事はわかるわね?」
これは、私も知っている事だった。
リスナーも確認済みのようで、『知ってる』と言うようなコメントが流れてくる。
中には正直に『今知ったわ』とあった。
「あら。素直な子は好きよ。まだプロフ見てないんだったら、これを期に確認してくれると嬉しいわね」
教授は目ざとく見つけて、そのコメントに対してリアクションを返すと、その人以外もいたのか何人か『これから見に行ってきます!』と送ってきた。
良い傾向だねぇ。