私の彼氏は配信者!
◆パーム、再び◆
本日。
仁科の動画に使うイラストの打ち合わせで、Discordにて通話をしていた時の事。
『あ、そうだ。俺、結局パームさんとは付き合わない事になったよ』
「そうなの? やっぱり合わなかったとか?」
『そうなんだ。付き合うなら…って事で、色々と話していたんだけどさ。俺の性格上、パームさんとはムリだと思ったんだ。だから、理由をきちんと説明してお断りしてきた』
やっぱりか。
パームさんの独占欲と仁の性格は、やっぱり合わなかったのか。
お互いどうしても譲れないところが合わなかった結果だから、致し方ないだろうね。
一応私も関わっていた事だし、彼女の事を教えてくれたからその結果報告で。らしい。
仁らしいと思ったよ。
『俺としてはこれで終わったつもりではいるんだけどな……どうも、また何かやらかしそうな気がしてならないんだよな。パームさんの事』
「え?」
『パームさん…悠の事、よく思っていなかったようだから。ほら、俺の時もちょっかい出してただろ』
「あぁ。あったね、そんな事」
DMで、だけれども。
結構アレなの送ってきてたわね。
『付き合えないって伝えた後、彼女の態度が急変して円満にって感じでは終われなかった感があるからなぁ……。腹いせにまた何かされるかもしれないから、きをつけろよ』
「えー……。自分が受け入れられなかったからって、元カノの私を目の敵にする必要あるの?」
『それは知らん。でも、顔を合わせれば何かとレヴィの事を悪く言っていたからなぁ…彼女。教授にも相談して、用心はしといた方が良いと思うぞ』
「マジですか…。面倒だなぁ、彼女」
そんな話をしていた数日後。
ヤモヤモちゃんから、パームさんがアル教授にロックオンしたとメッセージをいただいた。
たまたま、パームさんが教授と話しているところを目撃して聞いていたらしいわ。
勿論アル教授はにべもなく、彼女の申し出を断っていたらしい。
遥翔本人からも報告があったから、嘘ではないのよねぇ。
遥翔からも、「絶対に、何があってもパームになびく事はないから。心配しないで」と真顔で言っていたので、そこは信じているけれども。
実際にアル教授を狙っているみたいなので、仁科の事もあって不安が募る。
嫌がらせの可能性もあるけれども、結び付けるには材料がないから様子を見る事になったよ。
「あの人、何かにつけて誘ってくるから凄く面倒。あからさますぎれば、共演NGにしようかな」
「そんなに?」
「結構。事務所が違うのがせめてもの救いだけど……うん。やっぱり共演NGにしよう。僕にとっても、コラボしてもなんのメリットがないから」
何かを見た遥翔があからさまに不機嫌になった。
それから急に共演NGのお願いを事務所に送ったので、私は驚くばかりだった。
「え? 良いの?」
「うん。悠が不快に思う事はしたくないからね。幸い、彼女との接点はほとんどないし。方向性も全然違うから、今後要望があっても受け付けなくても問題ないんだ」
ホラ、と。
社長からのご返信を見せてくれた。
……この方も、大概自由な方よね。
所属している社員をしっかり守ろうとしていらっしゃるから、尊敬しているけれど。
仁科の動画に使うイラストの打ち合わせで、Discordにて通話をしていた時の事。
『あ、そうだ。俺、結局パームさんとは付き合わない事になったよ』
「そうなの? やっぱり合わなかったとか?」
『そうなんだ。付き合うなら…って事で、色々と話していたんだけどさ。俺の性格上、パームさんとはムリだと思ったんだ。だから、理由をきちんと説明してお断りしてきた』
やっぱりか。
パームさんの独占欲と仁の性格は、やっぱり合わなかったのか。
お互いどうしても譲れないところが合わなかった結果だから、致し方ないだろうね。
一応私も関わっていた事だし、彼女の事を教えてくれたからその結果報告で。らしい。
仁らしいと思ったよ。
『俺としてはこれで終わったつもりではいるんだけどな……どうも、また何かやらかしそうな気がしてならないんだよな。パームさんの事』
「え?」
『パームさん…悠の事、よく思っていなかったようだから。ほら、俺の時もちょっかい出してただろ』
「あぁ。あったね、そんな事」
DMで、だけれども。
結構アレなの送ってきてたわね。
『付き合えないって伝えた後、彼女の態度が急変して円満にって感じでは終われなかった感があるからなぁ……。腹いせにまた何かされるかもしれないから、きをつけろよ』
「えー……。自分が受け入れられなかったからって、元カノの私を目の敵にする必要あるの?」
『それは知らん。でも、顔を合わせれば何かとレヴィの事を悪く言っていたからなぁ…彼女。教授にも相談して、用心はしといた方が良いと思うぞ』
「マジですか…。面倒だなぁ、彼女」
そんな話をしていた数日後。
ヤモヤモちゃんから、パームさんがアル教授にロックオンしたとメッセージをいただいた。
たまたま、パームさんが教授と話しているところを目撃して聞いていたらしいわ。
勿論アル教授はにべもなく、彼女の申し出を断っていたらしい。
遥翔本人からも報告があったから、嘘ではないのよねぇ。
遥翔からも、「絶対に、何があってもパームになびく事はないから。心配しないで」と真顔で言っていたので、そこは信じているけれども。
実際にアル教授を狙っているみたいなので、仁科の事もあって不安が募る。
嫌がらせの可能性もあるけれども、結び付けるには材料がないから様子を見る事になったよ。
「あの人、何かにつけて誘ってくるから凄く面倒。あからさますぎれば、共演NGにしようかな」
「そんなに?」
「結構。事務所が違うのがせめてもの救いだけど……うん。やっぱり共演NGにしよう。僕にとっても、コラボしてもなんのメリットがないから」
何かを見た遥翔があからさまに不機嫌になった。
それから急に共演NGのお願いを事務所に送ったので、私は驚くばかりだった。
「え? 良いの?」
「うん。悠が不快に思う事はしたくないからね。幸い、彼女との接点はほとんどないし。方向性も全然違うから、今後要望があっても受け付けなくても問題ないんだ」
ホラ、と。
社長からのご返信を見せてくれた。
……この方も、大概自由な方よね。
所属している社員をしっかり守ろうとしていらっしゃるから、尊敬しているけれど。