人生終了のお知らせが届きました

人生終了のお知らせが届きました

「高橋沙奈絵サン。内藤サンの貸付金、借用書の返済期限から１週間も過ぎてるんで、コチラとしても困ってるんですよ。300万円、今日中に支払ってもらえないと、色々メンドーな事になりますよ」

　二十歳を迎えたばかりの高橋沙奈絵は、黒いスーツのこわーいお兄サンふたりに凄まれて、涙目の状態だ。足は震えているし、心臓はバクバクと音を立てている。
それもこれも「わたし達、親友だよね」と宣(のたま)う内藤真帆のせい。

「あの、友人の内藤真帆が借りたお金なので、私じゃなくて、真帆に返済義務があると思うんですが……」

　言っても無駄だと思いつつ、おそるおそるつぶやいた。
　黒いスーツのこわーいお兄サンは、眉間に深いしわ寄せ、黒のツーブリッジのサングラスをずらし、三白眼でニラミをきかせてくる。
　
「そんなの素人じゃねーんだから、わかってるんだよっ！　てめぇ、なめてんじゃねーぞ！　ああっ？」

（ひゃ～。こ、こわい!）