人生終了のお知らせが届きました
 だが、紗理奈は振り上げた手を下ろせずに居た。真帆の隣に居た男に手首を掴まれていたからだ。
 
「ふふっ、白石さん。ありがとうございます。わたし、この女に嫌がらせされて困っているんですよ」
 
 白石と呼ばれた男は、真帆の言葉を真に受けたのか、紗理奈の手首を掴んで離さない。
 
「痛い、離して」

 顔を歪める紗理奈を助けようと満が駆け寄った。

「おい、放せよ。それに、真帆も紗理奈に借りた物返してやれよ。紗理奈が困っているだろ」

「あら、わたしたち親友|だったんですもの。だから、わたしのために色々してくれたのよねぇ。でも、今は違うじゃない。付き纏われたら迷惑なのよ」

 真帆は、しれっと言い放つ。

「やっぱり、友だちとか言って都合よく使って、私の事を見下していたんだ。人の事を騙して、借金を押し付けて逃げてるくせに親友とか言わないで!」

「……こんな所まで追いかけてきて、迷惑なのよ。アンタはわたしのためにセコセコ働けばいいの。白石さん、コイツらが二度とわたしの前に来ないように痛めつけてやって! ふふっ、白石さんは趣味で総合格闘技やっているんですって、強いんだから」
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