お嬢様は“いけないコト”がしたい
「・・・っ・・・っ・・・」



“私の唇の横に幸治君の唇が触れた・・・”



“少しだけ触れた”



そう思っていたけれど・・・



「・・・ァッ・・・ンッ」



私の唇には触れることはないけれど、唇の横や頬、そして首筋にまで幸治君の唇が触れていく。
少し触れるだけだった唇が今では・・・



「・・・ンンッ・・・っ」



開いた唇で私の唇の横や頬、首筋を食べていくかのように触れてくる。



そして・・・



「・・・ァッ!!」



触れるだけではなく、首筋に舌を這わせてきて・・・。



タオルハンカチを持つ私の右手を痛いくらい掴み、幸治君の身体は私の身体にピッタリとついていて・・・



それどころか・・・



「ん・・・っ」



空いている手を私の身体に回し、抱き締めてきた。



「ハァッ・・・ヤバいです、俺・・・あの、羽鳥さん・・・俺、1つだけ言い訳してもいいですか?」



「どうしたの・・・?」



お互いに荒くなっている呼吸を口から出しながら、唇と唇がついてしまうくらい近くまで顔を寄せ合い話していく。



「俺、24っていうかまだ23ですし・・・。」



「うん・・・。」



「今は羽鳥さんのことを異性として好きになることは絶対にありませんけど、羽鳥さんはずっと好きだった人で・・・。」



「うん・・・。」



「それに俺・・・死ぬほど忙しく生きていたので、俺のこれまでの人生の中にいた女の人は、羽鳥さんだけで・・・。」



「うん・・・。」



「だから、ヤバいです・・・。
羽鳥さんめちゃくちゃ良い匂いするし、めちゃくちゃ気持ち良い身体してるし、めちゃくちゃ美味しいんですけど・・・。
羽鳥さんの顔も声も反応も可愛すぎるんですけど・・・。
羽鳥さんのことを異性として好きになることは絶対にないですけど、マジでヤバいです・・・。」



「言い訳が沢山聞こえてきたよ・・・?」



笑いを堪えながら言うと、幸治君が色っぽく顔を歪めながらも笑った。



「ヤバいです・・・とにかく、俺・・・なんか、もうヤバいです・・・。
あと1時間弱、俺が羽鳥さんに触れる時間にして貰ってもいいですか?」



「・・・やだ、私も幸治君に触れたい。」



「いや、無理です。
俺若いので、我慢とか不可能なので。
羽鳥さんは31歳の大人なので我慢してください。」



「酷いんだけど・・・。
相変わらず失礼・・・。」



「酷いとか失礼とか、もう何でもいいです。
あと1時間弱しかないので・・・。
それで、もう終わりなので・・・。」



幸治君がそう言って、私の身体をソファーに座らせ・・・



かと思ったら、すぐに倒され・・・



私の上に覆い被さってきた。



物凄く興奮している顔で・・・。



「いて・・・っ」



“痛い”と言って、スーツのズボンの上から幸治君の“いけないトコロ”を確認するように触れて・・・。
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