仲里鈴音は死んでない✽.。.:*・゚
プロローグ
「Aちゃん、ここに埋めたこと忘れないでね?」
家の庭の一郭に空けた穴をシャベルで埋めながら、お姉ちゃんは真剣な表情で私に言った。
まるで大事なミッションを遂行しているスパイみたいだ。
「忘れないようにするけど、お姉ちゃん、これいつ掘り起こすの?」
積もっていく土をじっと見て、私はお姉ちゃんに尋ねた。
普通のタイムカプセルは十年くらいしたら掘り起こすのかな?
「んー、忘れた頃に」
ぺちぺちと土をシャベルで叩きながら、にへっと笑うお姉ちゃん。
「あははっ、なにそれ意味分かんない」
タイムカプセルを埋めたあの日、あはは、と二人で笑ったあの日、私たちは小学三年生だった。
家の庭の一郭に空けた穴をシャベルで埋めながら、お姉ちゃんは真剣な表情で私に言った。
まるで大事なミッションを遂行しているスパイみたいだ。
「忘れないようにするけど、お姉ちゃん、これいつ掘り起こすの?」
積もっていく土をじっと見て、私はお姉ちゃんに尋ねた。
普通のタイムカプセルは十年くらいしたら掘り起こすのかな?
「んー、忘れた頃に」
ぺちぺちと土をシャベルで叩きながら、にへっと笑うお姉ちゃん。
「あははっ、なにそれ意味分かんない」
タイムカプセルを埋めたあの日、あはは、と二人で笑ったあの日、私たちは小学三年生だった。