仲里鈴音は死んでない✽.。.:*・゚
二人が付き合った日
「仲里さん、大丈夫?」
私が久しぶりに学校に行っても、そう尋ねてくる人は誰もいなかった。
クラスで私はまるで空気みたいな存在。
私は暗いから、私が壁を作ってしまっているのかもしれない。
でも、全然大丈夫。
放課後、お姉ちゃんに会えるって分かってたから。
元通りの学校生活、とまではいかないけど、落ち着いて授業を受けられた気がする。
「え? 他校の子? 誰待ってるんだろう? イケメンじゃない?」
「芸能人かな? 顔見たことないけど」
「どうする? 声かけてみる?」
校門に近付いたところで、みんながヒソヒソと話しているのが聞こえた。
いつもならみんな部活に行ったり、さっさと帰ってしまうのに、今日はなんだか遠巻きに人だかりが出来ている。
「あ……」
みんなの視線を追って、気付く。みんなが見ているのは私のお姉ちゃんだった。
何か考えているみたいに腕を組んで、そこに立っているお姉ちゃんは春の風を受けて、とても絵になっていた。しばらくそのまま見ていたいような、そんな……。
「あ、Aちゃん」
彼は私に気付くと、パッと目を輝かせてこちらを見た。
みんなの視線が一気に私に向く。
このいつも空気の地味な私に。
私が久しぶりに学校に行っても、そう尋ねてくる人は誰もいなかった。
クラスで私はまるで空気みたいな存在。
私は暗いから、私が壁を作ってしまっているのかもしれない。
でも、全然大丈夫。
放課後、お姉ちゃんに会えるって分かってたから。
元通りの学校生活、とまではいかないけど、落ち着いて授業を受けられた気がする。
「え? 他校の子? 誰待ってるんだろう? イケメンじゃない?」
「芸能人かな? 顔見たことないけど」
「どうする? 声かけてみる?」
校門に近付いたところで、みんながヒソヒソと話しているのが聞こえた。
いつもならみんな部活に行ったり、さっさと帰ってしまうのに、今日はなんだか遠巻きに人だかりが出来ている。
「あ……」
みんなの視線を追って、気付く。みんなが見ているのは私のお姉ちゃんだった。
何か考えているみたいに腕を組んで、そこに立っているお姉ちゃんは春の風を受けて、とても絵になっていた。しばらくそのまま見ていたいような、そんな……。
「あ、Aちゃん」
彼は私に気付くと、パッと目を輝かせてこちらを見た。
みんなの視線が一気に私に向く。
このいつも空気の地味な私に。