仲里鈴音は死んでない✽.。.:*・゚
「それと、もう私って言うのやめるね。集中出来ないと思うから、今度から俺って言う」
決心したような顔で言ってるところ悪いんだけど、お姉ちゃん、ちょっとした問題忘れてない?
「お姉ちゃんさ、お金とかどうするの?」
まさか私にたかるつもり? と思ったら、案外あっさり「そこは大丈夫」と答えられた。
「じゃあ、今度の土曜、朝の十時にここの近くの最寄り駅、集合で」
相手はやる気満々だ。
なんなら、もう、一人で立ち上がって帰ろうとしている。
「へ? ちょっ」
慌てて私も片付けるけど、全然待ってくれなくて、忘れ物がないか確認したあとに振り向いたら、お姉ちゃんの姿はすでになかった。
完全に置いていかれた……、と思いながらトボトボ図書館から出る。
でも
「ふぇ?」
急に横から手を引っ張られて、とんっと何かに正面からぶつかった。
「俺、待ってるから」
耳元でささやかれて、ドキリとした。
誰なのか、分かってるのに。
分かってるはずなのに……。
この日から、お姉ちゃんは完璧なイケメン男子になった。
決心したような顔で言ってるところ悪いんだけど、お姉ちゃん、ちょっとした問題忘れてない?
「お姉ちゃんさ、お金とかどうするの?」
まさか私にたかるつもり? と思ったら、案外あっさり「そこは大丈夫」と答えられた。
「じゃあ、今度の土曜、朝の十時にここの近くの最寄り駅、集合で」
相手はやる気満々だ。
なんなら、もう、一人で立ち上がって帰ろうとしている。
「へ? ちょっ」
慌てて私も片付けるけど、全然待ってくれなくて、忘れ物がないか確認したあとに振り向いたら、お姉ちゃんの姿はすでになかった。
完全に置いていかれた……、と思いながらトボトボ図書館から出る。
でも
「ふぇ?」
急に横から手を引っ張られて、とんっと何かに正面からぶつかった。
「俺、待ってるから」
耳元でささやかれて、ドキリとした。
誰なのか、分かってるのに。
分かってるはずなのに……。
この日から、お姉ちゃんは完璧なイケメン男子になった。