仲里鈴音は死んでない✽.。.:*・゚
なんの特徴もない住宅街を歩いていたら、私服を着た颯馬くんが歩いていて、そこの角を曲がっていくのが見えたのだ。
声をかけるべき?
消えるまではここらへんに存在しててもおかしくない。
私に会わない日もきっと、彷徨ってたりするんだ。
だから、声をかけたら、喜んでくれるはず。
「颯馬くん……!」
私は彼のあとを追いかけて、名前を呼んだ。
前を歩く彼の足が止まる。
ほら、立ち止まったってことはやっぱり颯馬くんだ。
でも、なんで振り向かないんだろう?
「颯馬くん、何してるの?」
私は彼の前に行って、尋ねた。
前から見ても颯馬くんだった。
いつも通りの彼と目が合う。
でも……
「誰? 知らないんだけど」
颯馬くんは冷たい口調で私に言った。
「え?」
思わず、固まる。
いま、なんて言ったの?
知らない?
固まっている私の横を颯馬くんが過ぎていく。
「ねえ、颯馬くん! 私のこと分からないの?」
もう一度追い越して、私は颯馬くんの前に立った。
「知らないって。ついて来んな」
怖い顔。
その声はとても冷たかった。
声をかけるべき?
消えるまではここらへんに存在しててもおかしくない。
私に会わない日もきっと、彷徨ってたりするんだ。
だから、声をかけたら、喜んでくれるはず。
「颯馬くん……!」
私は彼のあとを追いかけて、名前を呼んだ。
前を歩く彼の足が止まる。
ほら、立ち止まったってことはやっぱり颯馬くんだ。
でも、なんで振り向かないんだろう?
「颯馬くん、何してるの?」
私は彼の前に行って、尋ねた。
前から見ても颯馬くんだった。
いつも通りの彼と目が合う。
でも……
「誰? 知らないんだけど」
颯馬くんは冷たい口調で私に言った。
「え?」
思わず、固まる。
いま、なんて言ったの?
知らない?
固まっている私の横を颯馬くんが過ぎていく。
「ねえ、颯馬くん! 私のこと分からないの?」
もう一度追い越して、私は颯馬くんの前に立った。
「知らないって。ついて来んな」
怖い顔。
その声はとても冷たかった。