仲里鈴音は死んでない✽.。.:*・゚
「仲里、ごめん」
謝って
「俺、もうお前のこと好きじゃない。好きになれない。だから、別れよう」
言い切って。
好きになれない、ここに存在がないから。
寂しいよ、悲しいよ、そんなの。
「さよなら」
最後に颯馬くんはそう言った。
優しい声だった。
――さよなら、お姉ちゃん。
「ありがとう……」
フラれるって、こんな気持ちなんだ。
心がズキズキして、笑った顔を思い出して忘れられそうにない。
でも、これで最後の章が書ける。
私は小さく言って、彼に背を向けて歩き出した。
彼も私を追ってはいけないと分かっていたんだと思う。
花火も終わって、辺りにはカランカランと私の下駄の音だけが響いていた。
謝って
「俺、もうお前のこと好きじゃない。好きになれない。だから、別れよう」
言い切って。
好きになれない、ここに存在がないから。
寂しいよ、悲しいよ、そんなの。
「さよなら」
最後に颯馬くんはそう言った。
優しい声だった。
――さよなら、お姉ちゃん。
「ありがとう……」
フラれるって、こんな気持ちなんだ。
心がズキズキして、笑った顔を思い出して忘れられそうにない。
でも、これで最後の章が書ける。
私は小さく言って、彼に背を向けて歩き出した。
彼も私を追ってはいけないと分かっていたんだと思う。
花火も終わって、辺りにはカランカランと私の下駄の音だけが響いていた。