仲里鈴音は死んでない✽.。.:*・゚
「あの……、お姉ちゃん、自殺じゃなかったよ……」
『え?』
中川くん、私と同じ反応してる。
そうなるよね。だって
「自殺してなかった……っ」
信じたかったんだもの。
お姉ちゃんは自殺なんかしないって。
涙をぐっと我慢して、ちゃんと説明しなきゃと思う。
「小さい子……、っ溺れてて……、それを……」
『助けたのか……』
「……そ、う……たすけたの……」
馬鹿みたいって言えればよかったのに。
お姉ちゃん、ヒーローだった。やっぱりすごかった。
『仲里は、すごいな……。誰にでも出来ることじゃない』
「うん……」
中川くんにそう言ってもらえて、私はちょっと救われた。
そうだよね、って心から思えるから。
「……っ」
涙が止まらなくて、何も話せなくて、このまま電話を繋げたままにしていていいのかな、と思ったときだった。
『なあ、Aちゃん、タイムカプセル埋めたの覚えてる?』
中川くんが優しい声でそう言った。
いま、電話の向こうで中川くんはどんな顔をしてるんだろう。
「……タイムカプセル?」
なんだっけ? とぼそりとつぶやく。
『仲里が前に話してたのを思い出したんだよ、Aちゃんと埋めたってうれしそうに話してた。いつ気付くかなって』
いつ気付くかな?
「それ……!」
私はハッとなった。
思い出したんだ、お姉ちゃんとの思い出を。
「中川くん、いまからうち来れる?」
涙を拭って、電話の向こう側に問いかける。
泣いてる場合じゃない。
『いまから? 俺、家知らないんだけど』
中川くんが戸惑っているのが分かる。
それでも、もう止まれない。
「住所教えるから、来て」
『え?』
中川くん、私と同じ反応してる。
そうなるよね。だって
「自殺してなかった……っ」
信じたかったんだもの。
お姉ちゃんは自殺なんかしないって。
涙をぐっと我慢して、ちゃんと説明しなきゃと思う。
「小さい子……、っ溺れてて……、それを……」
『助けたのか……』
「……そ、う……たすけたの……」
馬鹿みたいって言えればよかったのに。
お姉ちゃん、ヒーローだった。やっぱりすごかった。
『仲里は、すごいな……。誰にでも出来ることじゃない』
「うん……」
中川くんにそう言ってもらえて、私はちょっと救われた。
そうだよね、って心から思えるから。
「……っ」
涙が止まらなくて、何も話せなくて、このまま電話を繋げたままにしていていいのかな、と思ったときだった。
『なあ、Aちゃん、タイムカプセル埋めたの覚えてる?』
中川くんが優しい声でそう言った。
いま、電話の向こうで中川くんはどんな顔をしてるんだろう。
「……タイムカプセル?」
なんだっけ? とぼそりとつぶやく。
『仲里が前に話してたのを思い出したんだよ、Aちゃんと埋めたってうれしそうに話してた。いつ気付くかなって』
いつ気付くかな?
「それ……!」
私はハッとなった。
思い出したんだ、お姉ちゃんとの思い出を。
「中川くん、いまからうち来れる?」
涙を拭って、電話の向こう側に問いかける。
泣いてる場合じゃない。
『いまから? 俺、家知らないんだけど』
中川くんが戸惑っているのが分かる。
それでも、もう止まれない。
「住所教えるから、来て」