クールで人気者の宇佐美くんは、私の前でだけデレが全開になります。
第十話 苺みるくの応援
料理部の活動がお休みの放課後。
だけどバスケ部へのお手伝いには、行ける人は参加することになっている。
いつもなら、つっこちゃんとお手伝いに行って、合間の休憩時間には、夏美ちゃんも一緒におしゃべりを楽しんでいるところなんだけど……。
何だかバスケ部に顔を出すのが気まずくなってしまった私は、中庭の花壇の横に設置されているベンチに座って、一人でぼうっとしていた。
天気は朝からあいにくの曇り空で、お日様の姿はいまだに見えない。
今日はつっこちゃんも家の用事があるらしい。
傘を持ってきていないから、雨が降る前に帰らなきゃと言って、授業が終わってすぐに教室を飛び出していった。
バスケ部に行きたくないだなんて言ったら絶対に心配させちゃうだろうし、丁度よかったな。でも、いつまでもこのままってわけにもいかないし……。
どうしたらいいんだろうと考え込んでいれば、突然、右頬にヒヤッとした感触があった。