クールで人気者の宇佐美くんは、私の前でだけデレが全開になります。
第六話 ライバル出現!? 勝負の約束
「今日は花乃宮中学との練習試合だからな。おまえら、気合い入れていけよ!」
顧問の先生の激励に、バスケ部員の皆は「はい!」とか「おっしゃ!」とか、各々気合いの入った返事をしている。
合宿最終日の今日は、他校と練習試合をすることが決まっていたらしい。
ウチの学校もすごく強いと思うけど、対戦校の花乃宮中学も、バスケ部が強いことで有名みたいだ。
同じ県内にある、男子バスケ部の強い中学校同士ということもあって、年に何回か練習試合をしているんだって。
バスケ部員がドリブルをしたりシュート練習をしたりとウォーミングアップしているのを横目に見ながら、私は空になったジャグを洗っておこうと思い、外に設置されている水飲み場へ向かおうとした。