優良物件お探しします!
「じゃあさ。お姉が結婚相手に外せない条件ってなに?」

夏海が興味津々という顔で渚に質問し渚は即答した。

「家事育児を率先してやってくれる人。だって私結婚しても子供が出来ても仕事を辞めるつもりないから。」

「ふーん。」

「さらに言えば・・・顔はあっさりめがいいな。塩顔っていうの?背もできれば高い方がいいし。一流企業じゃなくてもいいけどしっかり稼いで来て欲しいかな。あとは・・・浮気は絶対にしない人!」

渚の言葉に汐子と夏海はやれやれと首を振った。

「なによ。そのリアクション。」

「お姉さ。そんな優良物件と巡り会えるなんて奇跡だよ?もっと現実を見た方がいいよ?」

「渚。お母さんお見合い相手みつけてこようか?あんた一人で相手みつけられないでしょ?」

「は?私だって結婚相手のひとりやふたり、自分でみつけられるし!一年以内に結婚だってしてみせるし!」

汐子の言葉にプライドを傷つけられた渚はそう啖呵を切った。

「ほほう。一年以内ね。」

「ちゃんと聞いたからね。」

売り言葉に買い言葉で、出来もしない大見栄を張ってしまったと後悔しても時すでに遅し。

渚はしぶしぶ真面目に婚活を励む羽目になった。







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