溺愛トライアングル!

王子様のプレゼント

体育祭、一番最初の競技。


それが、私の出る「1000m走」だ。



私は入場門に整列する。



「やっほー、桜楽!」



一緒に走る1年生の女の子たちが、私を迎えてくれる。



「熱愛、いや溺愛だね!」

「女の子の奪い合い…まさに少女漫画じゃん!」

「うぅ〜、言わないでよ、大変だったんだから!」



あの後、クラスメイトたちに「やっぱり付き合ってんじゃん!」と言われ、からかわれ応援され…と、大変な目にあった。


流空も祐月も、時と場所を考えてよぉ…。

と、少なからず思っちゃったのは内緒。



「じゃあ行くよお姫様!」

「お姫様じゃないってばぁ〜!」



私の悲痛な叫びは届かず、1000mの選手たちの入場が始まった。

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