溺愛トライアングル!

好きなんだ。

アスファルトを踏むスニーカー。

それが2人分。

和やかな会話と楽しげな掛け合い。

変哲のない通学路。


それだけなのに、どうしてこんなに緊張してるんだろう…。


私は今、祐月の家に向かう通学路を歩いている。

住宅に囲まれた細めの道。

だからか、そうじゃなくともかわからないけど、私達の距離は常に近い。

今だって、肩が触れそうな、ほとんど触れた状態で道を歩いている。


友達にしては、近い距離感。


私だって、これがはたから見れば恋人みたいってことは理解してる。

それでも、それなのにこの距離が心地良いと感じてしまう。

だから、私はこの距離をやめない。

祐月もそれを知っていてこの距離にいる。


これ以上祐月が距離を詰めてこないのは、私達がまだ「友達」だから。

私がこれ以上距離を詰められないのは、祐月にとって私が「友達」だから。


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