溺愛トライアングル！

「わざわざ一緒に帰ろって誘うから。いつもみたいに俺にくっついてくればいいのに、なぜかきちんと誘う。しかも帰る方向が真逆なのに俺に合わせてる」




祐月とは幼馴染で、いつも一緒にいた。

同じクラス、同じクラブ活動、ずっと一緒に話していた。

だからかな。私の行動パターンを一番理解しているのは、祐月だ。

きっと、バレてると思ってたよ。




「重要な話、だろ」




私が、何かを話そうとしていること。

うつむいて、少しだけ笑みをこぼす。

やっぱり、祐月には敵わない。絶対に。

少し残念で、少し悔しい。だけど、少し嬉しい。

そう。だから。だからだ。


『好き』なんだ。