溺愛トライアングル!


はぐらかしたくない。ぼやかしたくない。自分の好きは、ちゃんと伝えたい。



「何年も前から、好きだった!だけどずっと友達だったから、壊れるのが怖くて言えなかった。」



私は君に、なんて伝えたい?



「だけど、祐月は女の子が苦手なはずなのに最近女の子たちと仲良いし、その子達の誰かを好きなんじゃないかって、思ってた。」



ずっと不安だったんだよ。伝えたかったんだよ。



「彼女でもないし牽制できないし、嫉妬ばっかりだし。これからずっとこうなのは、嫌だから…。」



ううん、違うね。



「正直、断られたり、関係が壊れるのは怖い。」



怖いし、もう祐月の目を見るなんて、できないけど。



「それに、私の友達が祐月のこと傷つけちゃうのも嫌。」



私の思いは、もしかしたら祐月も私も、みんな傷つけちゃうかもしれないけど。



「でも、祐月が他の人の彼氏になってるのを、黙ってみてるなんて無理!」



君が誰かに好きと伝えてる姿なんか、見たくないよ…。





「好き。大好き。祐月のことが、好き。」





そうだ。


「好き」って。一番伝えたいのは、それだけなんだ。

< 84 / 187 >

この作品をシェア

pagetop