溺愛トライアングル!
呆れたように、だけど尊敬したようなキラキラした目で私を見る彼女たち。


うっ…眩しいっ…。




「これからよろしくね、朝浜さんっ!」




笑顔で、私を迎えようとしてくれる彼女たち。


真っ直ぐで輝くような彼女たちの笑顔に、私も笑顔を浮かべた。


この人たちと、うまくやっていけそう!




「うん!よろしくねっ!」


「ていうか、桜楽ちゃんって呼んでいい?」

「うんっ!むしろ、お願い!」

「あはは、よろしく、桜楽ちゃん」




難しいかもしれないけど、こんなふうにたくさん友達がいる学校生活、憧れてたんだ…。

よろしくと言って、私を友達としてみてくれる人がいて、私は幸せものだなぁと実感する。


この調子で、友達100人くらい作れるといいな!






そう思って、席につき、ふと窓の方に目をやる。


すると、どうしても窓際の席の祐月が目に入る。


祐月は、小学校でも仲が良かった数人の男の子たちと喋っていた。

祐月にも、お友達がたくさんできるといいな…。



祐月がこちらを振り向く。

あ、見てたの、バレちゃった…。

焦って、わたわたと手を動かす私に、祐月はふっと微笑んだ。

そして、何事もなかったみたいに話を再開する。


…もうっ!

私の顔だけが、やけに暑いのがわかる。

祐月ったら、ああいう表情するから…。

ドキドキ、しちゃうんだよ…。

片思いしてるこっちの気持ちも考えろ〜!

私は顔の熱を冷ましながら、次の授業を待った。
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