極上の彼女と最愛の彼 Vol.3
「わあー、広い!」

都内でも最大級の広さのドッグランに着くと、安藤はトオルを胸に抱いて目を見開く。

「ここは小型犬や大型犬がエリアごとに分かれてるから、トオルでも安心なんだ」
「そうなんですね。それに朝早いからか、空いてますね。よーし、トオルちゃん。いっぱい走るわよー」

安藤はリードを外すとトオルを地面に下ろし、よーい、ドン!と一緒に走り出す。

「あはは!トオルちゃん、はやーい!待ってー!」
「アンアン!」

元気よく駆け回るトオルと安藤を、吾郎は微笑みながら見守っていた。
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