極上の彼女と最愛の彼 Vol.3
「ではでは、買っちゃいますか?」

申し込み用紙を前に、安藤は真剣に吾郎の顔を覗き込む。

「買っちゃいます!」

吾郎はきっぱりと頷いた。

「ファイナルアンサー?」
「ファイナルアンサー!」

するとトオルも、「アンアーン!」と叫ぶ。

「あはは!トオルちゃんも気に入ったのね。それではお申し込み、承ります!」

吾郎が申し込み用紙に記入すると、安藤はじっくりと確認してから顔を上げる。

「はい!これで本日のお手続きは終了です。おめでとうございます!」
「ありがとう!やったな、トオル。ここに住めるぞ」
「ふふっ、私も嬉しいです。ここならトオルちゃんも、のびのび暮らしてくれそうですもん」

安藤はトオルを抱き上げてなでると、吾郎に話し出す。

「都筑さん。お引っ越しの日は私もお手伝いさせてください」
「え?そんな、いいよ。なんだか申し訳ないし」
「ううん。トオルちゃんがいて、何かと大変だと思うので。それに私もトオルちゃんに会いたいし」

そういうことなら、と、吾郎は申し出をありがたく受け取ることにした。
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