極上の彼女と最愛の彼 Vol.3
「瞳子、そろそろ1時だぞ」

大河に声をかけられて、瞳子はハッと時計を見る。

「もうそんな時間?大変!そろそろ着替えて準備しないと」

立ち上がろうとすると、大河が近づいてきて瞳子を抱き上げた。

そのまま隣の仮眠室に連れて行くと、大河はそっとベッドの上に瞳子を下ろす。

「ありがとうございます。あの、着替えるので…」

うつむいてゴニョゴニョと言葉を濁す瞳子に、大河は平然と、どうぞ、と手で促した。

「もう!大河さん!」
「あはは!分かったよ。じゃあ着替え終わったらちゃんと声かけるんだぞ?でないと突入するからな」
「ひえっ!わ、分かりました。ちゃんとお知らせしますから」

よろしい、とうやうやしく頷き、ようやく大河は部屋を出て行った。
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