極上の彼女と最愛の彼 Vol.3
「間宮さん、開演30分前です。15分後に移動お願いします」
「はい、承知しました」

顔を覗かせた川上に返事をして、瞳子は持ち物を確認する。

部屋を出て通路のモニターで、開場したホール内をチェックすると、たくさんのカップルが笑顔で席に着いていた。

(わあ、クリスマスイブだもんね。ロマンチックな雰囲気だな。女の子達、着飾ってて可愛い)

思わず目を細めてから、瞳子はふと思い立ち、もう一度控え室に戻った。

スマートフォンで、クリスマスメニューをアートプラネッツのオフィスに届くように手配する。

(これでよしっと。吾郎さん、メリークリスマス!)

瞳子はふふっと微笑んでから、スマートフォンをバッグにしまって控え室を出た。
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