極上の彼女と最愛の彼 Vol.3
「大河さん、お待たせしました」
終演後。
観客がホールを出た後、ガランとしたロビーで大河が待っていると、後ろから瞳子の声がした。
大きな花束を抱えて笑顔で駆け寄って来る瞳子に、大河は目を細める。
先程まで、まるで自分の手の届かない所に行ってしまったような気持ちで、ステージ上の瞳子を見つめていた。
美しくて、清らかで、高貴で…
手を触れてはいけないような、それでいてどうしようもなく抱きしめたくなるような…
コンサートの間、ずっと大河は瞳子に恋焦がれていた。
その瞳子が、今自分のもとに微笑みながら駆け寄って来てくれる。
それだけで大河は胸がいっぱいになった。
手を伸ばして歩み寄ると、瞳子をギュッと抱きしめる。
「え、あの、大河さん?」
いきなり抱きしめられて、瞳子は戸惑ったように大河を見上げた。
「どうしたの?大河さん」
「瞳子が好きだ」
え…、と瞳子は言葉に詰まる。
「瞳子のことが、好きで好きで堪らない。どうしようもないくらい、瞳子が愛おしい」
瞳子はじっと身を固くしていたかと思うと、おずおずと視線を上げて大河を見つめた。
「私も。大河さんのことが大好きなの」
恥ずかしそうに、はにかみながら小声で呟く瞳子に、大河はまた切なさを募らせる。
「瞳子…」
大河は身を屈めると、大きな花束に隠れるようにして、優しく瞳子にキスをした。
終演後。
観客がホールを出た後、ガランとしたロビーで大河が待っていると、後ろから瞳子の声がした。
大きな花束を抱えて笑顔で駆け寄って来る瞳子に、大河は目を細める。
先程まで、まるで自分の手の届かない所に行ってしまったような気持ちで、ステージ上の瞳子を見つめていた。
美しくて、清らかで、高貴で…
手を触れてはいけないような、それでいてどうしようもなく抱きしめたくなるような…
コンサートの間、ずっと大河は瞳子に恋焦がれていた。
その瞳子が、今自分のもとに微笑みながら駆け寄って来てくれる。
それだけで大河は胸がいっぱいになった。
手を伸ばして歩み寄ると、瞳子をギュッと抱きしめる。
「え、あの、大河さん?」
いきなり抱きしめられて、瞳子は戸惑ったように大河を見上げた。
「どうしたの?大河さん」
「瞳子が好きだ」
え…、と瞳子は言葉に詰まる。
「瞳子のことが、好きで好きで堪らない。どうしようもないくらい、瞳子が愛おしい」
瞳子はじっと身を固くしていたかと思うと、おずおずと視線を上げて大河を見つめた。
「私も。大河さんのことが大好きなの」
恥ずかしそうに、はにかみながら小声で呟く瞳子に、大河はまた切なさを募らせる。
「瞳子…」
大河は身を屈めると、大きな花束に隠れるようにして、優しく瞳子にキスをした。